2012年12月11日火曜日 | ラベル:

12月の座禅会の様子





12月8日(土)、9日(日)に、井山宝福寺にて座禅会が行われました。

12月は臘八大摂心(ろうはつおおぜっしん)といい、一年で最も厳しい座禅会を行います。
8日は19時半から、一時間の座禅を三度行いました。
宝福寺に来た時から既に寒くて、禅堂は冷え切った空気で静的な感覚に満たされていました。
夜中の座禅というのは私は初めてでしたが、早朝の時よりも遠くの電車や飛行機の音が轟音に聞こえた気がしました。
茶礼ではうどんや甘酒を頂き、また禅堂の周囲を歩く経行を行い、体を温めほぐしました。
しかし、三度目の坐禅にもなると爪先から凍りついていくような感覚がしました。座禅にも慣れてきたつもりでしたが、疲れとともに背筋が曲がり、脚が固くなり痺れてきているのがわかりました。
そんな中ででしたが、最後に今まで以上に集中力の高まった瞬間がありました。厳しい中だからこそ新しく見つけられたものだったのではないかと思います。
帰る途中、空から雪が降ってきて、本当に寒い夜だったと思いました。

9日の朝は、疲れはありましたが不思議とパッと目が覚めました。
やはり朝は坐禅の合間に外が明るく暖かくなっていく感覚がとてもよいと改めて感じました。
座禅会の後は住職から、方丈の奥の和室にかかっている二つの書“破沙盆”、“下載清風(あさいのせいふう)”という禅語についてお話を聞きました。
茶礼の後、皆で一年の感謝を込めて禅堂を掃除しました。
普段は気にしないような場所も意外と汚れていて、掃除の後は禅堂もいつもよりさっぱり綺麗な感じがして気持ちが良かったです。

--光森雅明/ 岡山県立大学大学院 デザイン学研究科1年