2015年7月12日日曜日 | ラベル:

6月の黙笑会

今回ブログを担当することになりました岡山県立大学デザイン学部デザイン工学科1年の村上夏奈子です。
もともと座禅にはあまり興味がなかったのですが、宝福寺と関わりのある先生が黙笑会に誘ってくださり、おもしろそうだなと思い参加しました。

6月14日、日曜日、朝の5時に起きるつもりで前日気合を入れてアラームをセットしたものの、二度寝をしてしまい焦りながら準備をして、6時半に友人と共に家を出ました。宝福寺まで片道40分、これも修行だ!なんて会話しながら3人で歩いて行きました。
宝福寺が見えると、少々遠足気分だった私は、本当に座禅をするのだなと実感して、緊張感も次第に高まっていきました。宝福寺の山門から入り、急いで禅堂に向かいました。時間があればいつまでも見ていたいと思うくらいお庭がきれいで、急ぎながらもついつい横目で見てしまいました。

禅堂には大勢の人がすでに来ていて、今回座禅初体験の私は、静かな雰囲気にさらに緊張してしまいました。副住職の小鍛治さんが座禅の説明をしてくださいました。座禅のときは、本来両足を反対の腿の上にのせて座るのですが、私は体が硬くて足が組めず、焦ってしまい落ち着いた状態からのスタートとはいきませんでした。また、説明してくださった薄目が保てず、気づくと目を閉じていました。そのせいで、頭の中ではどうでもいいことばかり飛び交ってしまいました。始まりや終わりの合図の音にもいちいち反応してしまい、自分はまだまだ周りの音に流されているなと思いました。
しかし時間とともに緊張感も少なくなっていき、だんだんと周りの雰囲気に慣れていきました。足が痛い感覚も徐々に引いていき、思っていたよりも1時間はあっというまでした。

座禅後は禅堂から方丈に移動し、住職さんが豆腐についての法話をしてくださいました。固すぎずかつ柔らかすぎない豆腐のような生き方について、語ってくださいました。豆腐を人に例えるというのは興味深いお話でしたが、理解するにはまだまだ自分の経験が足りないのだなと思いました。
法話後はお茶を出すお手伝いをしました。最初は小鍛治さんやお手伝いの方々の連携や無駄のない動きに圧倒され、かえってお手伝いをするのは迷惑がかかるかなと思っていました。
しかし庫裏に入ると、忙しい中小鍛治さんがお抹茶の点て方を教えてくださいました。簡単そうに見えたのですが実際にやってみると、とても難しかったです。お手伝いの方々も、手持ち無沙汰な私たちに指示をだしてくださり、普段は見られないようなお寺の裏側を見ることができました。
黙笑会が終わった後、時計を見るとまだ9時半で、それほど時間が経っていないことに驚きました。とても密度の高い時間を過ごせてよかったです。
座禅は難しかったのですが、最初の緊張感も慣れてくると次第になくなりました。今回は足や目のことが気になって、無になることができなかったので、次回は落ち着いた状態からスタートしたいと思います。

岡山県立大学デザイン学部デザイン工学科
村上 夏奈子

2015年2月21日土曜日 | ラベル:

2月の黙笑会の様子



2月8日、日曜日に行われた黙笑会に参加しました。

12月、1月と前日に宝福寺に宿泊して黙笑会の当日早朝の作務をお手伝いしてきました。今回も宝福寺に宿泊し、庫裏と禅堂の掃除、座禅会の準備をお手伝いしました。
午後12時頃の就寝となってしまい、早朝に起きられるのか少し不安に感じていましたが、副住職さんが朝の読経をする時の木魚の音で、なんとか午前5時に起きることができました。
起床後すぐに黙笑会の方と一緒に庫裏と禅堂の掃除をしました。この日は朝から晴れていたので、中庭からの日の明かりで廊下が明るくて掃除がはかどりました。風が少なく、幾分か過ごしやすい朝でした。受付や法話の準備を終えてから、朝食を済ませ、受付のお手伝いをしました。
7時30分に参加された皆さんと座禅に向かいました。私は前半から徐々に眠気を感じてしまい、後半の終わり近くまで振り払えずにいました。

座禅後の法話では、住職さんが般若心経の一節にある「顛動(てんどう)」という言葉について解説されました。
これは思い込みによって物事を間違って解釈してしまうことだそうです。顛動は「常顛動(じょうてんどう)」「楽顛動(らくてんどう)」「我顛動(がてんどう)」「浄顛動(じょうてんどう)」の4種類に分けられます。「常顛動」はものごとが変わらないと思い込むこと、「楽顛動」はこの世は苦であるのに楽だと思い込むこと、「我顛動」はこの世に実体があると思い込むこと、「浄顛動」はこの世が浄いものだと思い込むことを、それぞれ意味します。
物事を進めるなかで、私は自分自身の状態や周囲の状況をよく見誤ります。そのことを自覚する機会は自分からはあまり作れません。住職さんはしばしば「宝福寺での座禅を自己を見直すきっかけにしてください」という旨のことをお話しされています。
今回の座禅では自身を振り返るようには取り組めていませんでした。日々の行いを振り返れる状況が続くように生活習慣にも気を付けて、次回3月8日、日曜日の座禅会に繋げようと思います。

--鳥居秀作 / 岡山県立大学大学院 デザイン学研究科3年

2015年1月31日土曜日 | ラベル:

秋葉山正月大祭の様子






1月18日、日曜日に秋葉山正月大祭に参加しました。
雲の少ない晴天で、昼下がりの日差しは暖かったです。
秋葉山正月大祭は、1年間、火にまつわる厄災から皆様をお守りすることを祈念するためのお祭りです。このお祭りでは火災除けを祈願して、「火の用心」のお札が用意されたり、宝福寺に集まった多くの和尚さんによる「大般若祈祷」が行われます。

境内では、午前8時から午後3時まで、旧年のお札の回収と新年のお札の販売や、余興の福引きが行われました。新年のお札を購入する時に一緒に福引き券がもらえます。
昨年の福引きの景品は3等の軍手でしたが、今年は2等のトイレットペーパーが当たりました。この調子でいけば来年は1等が当たりそうです。

午前10時頃に方丈で祈祷が始まります。撮影のために方丈の中へ入らせてもらいました。撮影の合間は節目での合掌とお辞儀も忘れずに行います。この日は方丈の庭に面する側の障子が開け放たれていました。参拝者は庭にかけられたすのこを渡って縁側の前まで行き、方丈内の様子を見ることができます。ご本尊の正面に位置するので、手を合わせる方もおられました。

大祭が終わり、祈祷に来られていた和尚さんと一緒に方丈の片付け行いました。
昨年にお会いした和尚さんにも顔を覚えて頂いており、今年も挨拶をすることができました。
帰り際に「火の用心」のお札を頂きました。今年はアパートの扉に貼っています。毎朝目に入りますので、外出時は必ず火の元の確認を意識できます。

--鳥居秀作 / 岡山県立大学大学院 デザイン学研究科3年

2015年1月28日水曜日 | ラベル:

1月の座禅会の様子



1月11日、日曜日に2015年最初の黙笑会が行われました。
この日は約30名が参加されました。晴れていながらも寒い朝でした。

座禅のときは素足で禅堂まで移動するのですが、板間の上は痛いほどの冷たさでした。禅堂も冷え込んでいました。座禅中は敷いている座布団のおかげで脚の寒さが少しずつ和らいでいきました。そのこともあってか、自然と座禅に集中することができました。

法話の後の茶礼では、一番最後にほうじ茶を頂くのが恒例となっています。
この日は格別に温かく、そして美味しく感じられました。
寒さあってこその体験だと思うと、このような味わい方ができるのも冬の間だけですね。
2月もまだまだ寒い中での黙笑会となりますので、暖かい格好で参加しようと思います。

--鳥居秀作 / 岡山県立大学大学院 デザイン学研究科3年

2014年12月31日水曜日 | ラベル:

12月の座禅会の様子




12月14日、日曜日に行われた黙笑会に参加しました。
早朝は曇っていたので気温がそれほど上がらず肌寒かったです。今回は年内最後の座禅会ということもあり、この一年を締めくくる法要や禅堂の大掃除が行われました。私は臘八大摂心(ろうはつおおぜっしん)に引き続いての参加となります。

前日の臘八大摂心のあと、そのまま宝福寺に宿泊しておりました。宿泊中は禅寺の作法に従って生活するので、朝5時に起きて方丈や禅堂、廊下の掃除を行います。床の板間や雑巾がけの水がとても冷たかったのですが、掃除をしているうちにだんだんと身体の内側から温まり、目も覚めていきました。掃除を終えて朝食をとってから檀家の方と座禅会の受付の準備に入り、一段落してから参加者の皆さんと一緒に禅堂に向かいました。禅堂は冷えていましたが、昨晩の臘八大摂心での座禅で馴れたのか寒さも気になりませんでした。また、臘八大摂心で30分間の座禅を6回行うことと比べて、30分間の座禅を2回行う時間も短く感じました。

座禅後の法要「総供養(そうくよう)」では「観音経(かんのんぎょう)」というお経を読みながら、方丈のご本尊にむかって参加者全員が順に焼香をあげていきました。この法要はこれまで宝福寺に祀られてきた仏様を供養するために行われるそうです。

住職さんの法話では般若心経にある一節の解説があり、その後は通常通りの茶礼が行われて座禅会が終わりました。そのあとの禅堂の大掃除では外側の壁や引き戸、内側の天井、座禅をする畳の上、床上までを参加者で分担して行いました。早朝に一度拭き上げたはずの石畳も砂埃で雑巾が真っ黒になるほどに汚れており、掃除は一度終えても油断はできないものだと実感しました。

大掃除をすることで参加者の皆様と一緒に今年の黙笑会を締めくくれたと思います。次回、年明け1月11日、日曜日に行われる黙笑会にも新たな気持ちで参加したいと思います。

本日は午後11時45分から宝福寺で行われる除夜に参加し、鐘の音を聞きながら新年を迎えます。本年も大変お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。

--鳥居秀作 / 岡山県立大学大学院 デザイン学研究科3年

2014年12月20日土曜日 | ラベル: ,

「臘八大摂心」に参加しました




12月13日土曜日に臘八大摂心(ろうはつおおぜっしん)が行われました。
臘八大摂心では、午後7時30分から休憩を挟みながら30分×6回の座禅を行います。
学生時代最後の参加ということもあり、この日は行事が始まる前の午後1時に宝福寺に伺って、副住職さんの掃き掃除をお手伝いしました。

掃除を始めてすぐに、住職さんが掃き掃除の音に気づいてやってこられたので挨拶をすると、私が掃いている様子を見て「ほんまにきれいになるんかいな?」と笑いながら話しかけてくださいました。住職さんも私もあくまで冗談としてそのようなやり取りをしていましたが、実際に進めていくと落ち葉をきれいに回収することがなかなかできませんでした。
掃き掃除のコツを副住職さんに伺ったところ、「人の2倍の速さで掃いて2倍の早さで終わらせる」「集めた落ち葉はすぐに回収する」といったお言葉をいただきました。実際にそのように努めてみましたが、副住職さんの作業についていくだけで精一杯でした。
想像以上に体力を使う作業で疲労感もありましたが、掃除が終わったあとの禅堂や境内はすっきりとしていました。
これまでの座禅会で気持ちよく座禅に取り組むことができるのは、その環境が準備されていたからこそだということを改めて実感しました。

合計約3時間半の掃除を終えて休憩をとった後に、臘八大摂心にはいりました。
日が暮れてからは気温も下がり、あたりも静まり返っていました。
最初の30分×2回が終わってからの休憩を「うどん茶礼」といい、温かいうどんをいただきました。その後は30分×4回を続けて行い、最後の「甘粥茶礼」で甘酒をいただいて、この行事は終わりとなります。
甘粥茶礼にいくまでの禅堂から帰るときの廊下が冷たくて、ふと中庭をみてみると雪がちらついていました。

前回参加した際は防寒対策が不十分だったために寒さで座禅に集中できませんでしたが、今回は暖かい格好で臨んだので最後までしっかりと座禅に取り組めました。夜の禅堂の静けさと終了後の達成感をまた体験するべく、次回も参加できればと思います。

翌日14日、日曜日に行われた定例座禅会にも参加しましたので、こちらについても後日お伝えします。

--鳥居秀作 / 岡山県立大学大学院 デザイン学研究科3年

2014年12月13日土曜日 | ラベル: , ,

「臘八大摂心」に参加します

本日12月13日、土曜日の19:30から宝福寺で臘八大摂心(ろうはつおおぜっしん)が行われます。この行事では、休憩を挟みながらも合計で約3時間の座禅を行います。

私は昨年も参加し、今回が2回目となります。
昨年は厚手のワイシャツに上着のみという格好で参加してしまい、寒さに負けてしっかりと座禅に取り組むことができませんでした。予報では今晩の予想最低気温が2℃となっていますので、いつも以上の防寒対策をして宝福寺に向かいます。

また本日は檀家の方々と一緒に宝福寺に宿泊し、明日12月14日、日曜日に行われる月例の座禅会に続けて参加します。一年の中で最も禅堂が冷え込む時期ですので、早朝の作務で体を温めて座禅会に備えたいと思います。

--鳥居秀作 / 岡山県立大学大学院 デザイン学研究科3年