今回ブログを担当することになりました岡山県立大学デザイン学部デザイン工学科1年の村上夏奈子です。
もともと座禅にはあまり興味がなかったのですが、宝福寺と関わりのある先生が黙笑会に誘ってくださり、おもしろそうだなと思い参加しました。
6月14日、日曜日、朝の5時に起きるつもりで前日気合を入れてアラームをセットしたものの、二度寝をしてしまい焦りながら準備をして、6時半に友人と共に家を出ました。宝福寺まで片道40分、これも修行だ!なんて会話しながら3人で歩いて行きました。
宝福寺が見えると、少々遠足気分だった私は、本当に座禅をするのだなと実感して、緊張感も次第に高まっていきました。宝福寺の山門から入り、急いで禅堂に向かいました。時間があればいつまでも見ていたいと思うくらいお庭がきれいで、急ぎながらもついつい横目で見てしまいました。
禅堂には大勢の人がすでに来ていて、今回座禅初体験の私は、静かな雰囲気にさらに緊張してしまいました。副住職の小鍛治さんが座禅の説明をしてくださいました。座禅のときは、本来両足を反対の腿の上にのせて座るのですが、私は体が硬くて足が組めず、焦ってしまい落ち着いた状態からのスタートとはいきませんでした。また、説明してくださった薄目が保てず、気づくと目を閉じていました。そのせいで、頭の中ではどうでもいいことばかり飛び交ってしまいました。始まりや終わりの合図の音にもいちいち反応してしまい、自分はまだまだ周りの音に流されているなと思いました。
しかし時間とともに緊張感も少なくなっていき、だんだんと周りの雰囲気に慣れていきました。足が痛い感覚も徐々に引いていき、思っていたよりも1時間はあっというまでした。
座禅後は禅堂から方丈に移動し、住職さんが豆腐についての法話をしてくださいました。固すぎずかつ柔らかすぎない豆腐のような生き方について、語ってくださいました。豆腐を人に例えるというのは興味深いお話でしたが、理解するにはまだまだ自分の経験が足りないのだなと思いました。
法話後はお茶を出すお手伝いをしました。最初は小鍛治さんやお手伝いの方々の連携や無駄のない動きに圧倒され、かえってお手伝いをするのは迷惑がかかるかなと思っていました。
しかし庫裏に入ると、忙しい中小鍛治さんがお抹茶の点て方を教えてくださいました。簡単そうに見えたのですが実際にやってみると、とても難しかったです。お手伝いの方々も、手持ち無沙汰な私たちに指示をだしてくださり、普段は見られないようなお寺の裏側を見ることができました。
黙笑会が終わった後、時計を見るとまだ9時半で、それほど時間が経っていないことに驚きました。とても密度の高い時間を過ごせてよかったです。
座禅は難しかったのですが、最初の緊張感も慣れてくると次第になくなりました。今回は足や目のことが気になって、無になることができなかったので、次回は落ち着いた状態からスタートしたいと思います。
岡山県立大学デザイン学部デザイン工学科
村上 夏奈子